抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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環境ニューディールと称して,環境技術や環境ビジネスへの投資によって環境と経済の問題を同時に解決しようとする政策が各国に出現している。しかし,地球環境問題は経済成長を追い続けた結果であることを考えると,環境ビジネスが本当に経済の柱になり得るかは疑問であり,環境問題を解決するような技術が出現する見込みは,自然法則から考えても無理である。そこで,本稿では,その理由と,それならばいかなる方向を目指すべきかについて考察した。具体的には,まず,持続可能な社会とは,自然環境の能力を持続させる社会で,そのためには,資源を食いつぶさないこと,環境の処理能力を超えた排出物を出さないことが基本条件であることを述べた。次いで,環境破壊の大部分がエネルギーの大量消費と不可分で,エネルギー消費の削減が持続可能な社会の鍵を握ること,さらに,環境政策が,環境保護には経済負担がかかることを前提としているが,経済負担のかかる環境保護は,環境負担がどこかで増えていると考えるべきことを論じた。資源・エネルギー消費の縮小社会が持続可能な社会のための必須条件であることにも言及した。