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J-GLOBAL ID:201002286196555700   整理番号:10A0947726

全エキソーム配列解読によって同定された,重度脳形成異常におけるWDR62の劣性変異

Whole-exome sequencing identifies recessive WDR62 mutations in severe brain malformations
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巻: 467  号: 7312  ページ: 207-210  発行年: 2010年09月09日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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ヒト大脳皮質の発生は巧みに調整された過程であり,まず胎生期の脳室周囲胚芽層で神経前駆細胞が産生され,次に対称的および非対称的な有糸分裂を特徴とする細胞増殖が起こり,それに続いて,有糸分裂後の神経細胞が高度に秩序化され機能的に特殊化した6つの神経層内の最終目的部位へと移動する。この複雑な過程を誘導する分子機構の解明の一部は,乳児期に行われており,実際には皮質発生の形成異常を引き起こすまれな変異の発見によっている。メンデルの法則に従うと考えられている皮質発生形成異常の疾患遺伝子座の地図作製は,遺伝子座の著しい不均質性や親族の少なさ,また診断による病態分類が分子レベルの発症機序を反映していない可能性のため,困難である。今回我々は,全エキソーム配列解読を用いることでこうした障害を克服し,WD repeat domain62(WDR62)に生じた劣性突然変異が,小頭症や脳回肥厚症,脳梁形成不全までのさまざまな重度大脳皮質形成異常の原因であることを示す。WDR62に変異のある患者の一部には,さらに脳回欠損,裂脳症,多小脳回および小脳形成不全(一例のみ)などの異常の証拠がみられた。これらの形質はすべて,従来は全く別々の疾患と見なされてきたものである。マウスおよびヒトで,WDR62の転写物やタンパク質は,脳室帯と脳室下帯の神経前駆細胞内に大量に存在する。新皮質でのWDR62発現は,胎生期の神経発生期間を通して一過性に認められた。WDR62は,ほかの既知の小頭症原因遺伝子とは異なり,見かけ上は中心体との関連性が認められず,主として核に局在している。以上の知見は,これまで全く別々のものと考えられてきた大脳皮質発生の複数の側面を一体化させるものであり,疾患遺伝子座の同定が従来の手法では困難な場合に,全エキソーム配列解読の使用が有用であることを示している。Copyright Nature Publishing Group 2010
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