抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
災害発生時に,被災地ではこれまでない人の繋がりや地域コミュニティとしてのまとまりや行動の生まれることが散見される。社会における信頼や規範,ネットワークなどの関係を示すソーシャル・キャピタルが災害発生時に醸成される可能性が高いのは,災害の危機的な状況からの復旧や地域を復興させるという共通した目標や方向性が定まりやすいことに起因する。阪神・淡路大震災を契機に神戸では「助け合い,思いやりの心を生み出す社会的ネットワークの重要性を再認識し,復興に努めてきた」とされる。本稿は2004年10月に発生した新潟県中越地震からの復興を事例に考えた。中越地震の復興過程では,様々な繋がりが生まれているが,こうした繋がりのきっかけ,具体化には復興施策が重層的に支えているといえる。欧州では地域を支え合う活動を維持するため,政策的にソーシャル・キャピタルを強化することが目論まれている。