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J-GLOBAL ID：201002287991661158   整理番号：10A0401473

スギ林の強度間伐が林内の光環境と下層植生に与える影響

Effects of residual trees on photoenvironment and understory vegetation in heavy thinned Japanese cedar (Cryptomeria japonica D.Don) stand

著者 (2件)： 相浦英春 (富山県農林水産総合技術セ 森林研) ,  大宮徹 (富山県農林水産総合技術セ 森林研)
資料名： 富山県農林水産総合技術センター森林研究所研究報告  (Bulletin of the Toyama Forestry Research Institute, Toyama Prefectural Agricultural, Forestry & Fisheries Research Center)
号： 2  ページ： 1-9  発行年： 2010年03月31日 
JST資料番号： L7336A  ISSN： 1883-7298  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 過密人工林を対象とした「みどりの森再生事業」によって,2008年3月に間伐が行われた朝日町山崎にあるタテヤマスギ林分を対象に,間伐による林内の光環境の変化と,稚樹の発生や植生の変化について調査を行った。間伐前の林床における相対散乱光は林内全体が15%未満であったが,間伐後は15%以上の部分が80%以上になったと推定された。また,間伐によって相対散乱光が15%以上となった場所では,先駆性の高木が多数発生し稚樹の種数も増加した。また,下層植生の植被率や種数も増加した。ただし,間伐後に林内は明るくなったものの,相対散乱光が30%未満の部分が大半を占め,陽樹である先駆性の樹種が生育することは難しいと予想された。実際に,間伐後1年目に発生したこれらの稚樹の多くは,2年目には消滅し個体数は激減していた。以上の結果から,ここで実施されたような間伐は,先駆性木本の発生や下層植生の増加を生じさせるものの,広葉樹がスギと混交して生育できるようにするためには,さらに光環境を改善するための施業が必要になるものと判断された。(著者抄録)

シソーラス用語： *スギ ,  林木 ,  針葉樹林 ,  間伐 ,  環境 ,  林床植物 ,  植生
準シソーラス用語： 光環境

分類 (1件)： 造林一般  (FF03010A)

引用文献 (15件)：

• 相浦英春 (2006) カワイダニスギ人工林における成長と間伐効果、富山県林技セ研報19: 16-23
• 相浦英春・嘉戸昭夫・長谷川幹夫・大宮 徹・小林裕之・高橋由佳・安田洋 (2009) 気象害の発生がスギ人工林の下層植生および広葉樹稚樹密度に与える影響、120回日林学術講
• 豪雪地帯林業技術開発協議会 (2000) 雪国の森づくり、189pp、林業調査会
• 長谷川幹夫 (2007) 山地帯における人工林施業に起因する混交林の成立過程とその管理、富山県林技セ研報20 (別冊): 1-129
• 市河三英・荻野和彦 (1988) モミ・ツガ天然生二次林における生育初期の各種個体群の行動様式、99回日林論: 425-426

タイトルに関連する用語 (4件)： スギ林 ,  強度間伐 ,  光環境 ,  下層植生