抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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天然鉱物であるカオリンのメカノケミカル現象を調べ,その現象を利用して新規無機硬化体を開発した。出発原料に平均粒子径2.4μm,比表面積14.7cm
2/gのジョージアカオリンを用いて,撹拌型の粉砕器中でジルコニアボールを用いて粉砕したのち,水ガラスおよびケイ砂を加えて充分に混合し,型に流し込んで硬化体を得た。X線回折によれば,粉砕により,回折強度は低下し,特にc面に垂直な方向の結晶崩壊が起こっていた。SEMによればカオリンから小粒子が削り取られる様子が見られた。この過程で比表面積は増加し,約100m
2/gでほぼ一定になった。
27Al MAS NMRにより水ガラスの添加による局所構造の変化を調べ,粉砕時間とともに4配位状態のAlが増加しており,粉砕によって水ガラス中に溶出したAlイオンが水ガラス中でSiO
42-からなるクラスタの重合を促進し硬化が形成すると考察した。硬化は未粉砕のカオリンでは生じなかった。本硬化体の出発原料に水酸化アルミニウムを加え,組成比をSi:Al:アルカリ=1:1:1に調整して加熱処理するとゼオライトAが生成した。本法により,ゼオライトをバルク状で作製することができた。