抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本論分は,水系の過飽和状態のCaCO
3/NaCl系および適度な硬度の天然水中におけるカルサイトの沈殿に対する,微量のCu
2+イオンの影響について記載する。さらに,CaCO
3/NaCl系のCaCO
3沈殿に対するZn
2+イオンの影響を調査し結果を比較した。結果として生じるCa
2+濃度の減少を,電気伝導度とpH値を測定することにより時間の関数として記録した。溶液中に存在する金属種のため2つの競争過程が起こる。中性のCuCO
30(aq)とZnCO
30(aq)複合体は,CaCO
3面の活発な成長サイトの上へ吸着され,それゆえさらなる結晶成長が妨げられる。核生成触媒作用の結果,Cu(OH)
2の小片はCaCO
3結晶核の加速された形成を引き起こし,それは抑制プロセスに対抗する。Cu
2+濃度が1.40mg/Lの場合,Cu(OH)
2は,触媒作用による核形成が起きえない安定な結晶性マラカイトに変わった。これは誘導期と抑制の十分な増加の結果となり,一方達成される効率はCu
2+濃度2.00mg/Lでは約90%である。Zn
2+イオンの添加のため,ZnCO
3は沈降しCaCO
3の異種の核形成の強力な促進剤として働き,その結果抑制効果に優位に対抗する増進された成長速度を示した。これらの結果は,スケール防止のために銅イオンは亜鉛イオンより効果的であると説明できる。Copyright 2010 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.