抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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高いアスペクト比を持つ線形共役ゲスト分子が,グアニジニウム有機ジスルホナート(GDS)ホスト骨格と包接化合物をつくり,またそこでは,有機ジスルホナート「柱」が相対するGSシートをつないでゲストによる鋳型構造化を反映した薄板状構造を生み出していた。可調長さ(l<sub>S-S</sub>,末梢部硫黄原子間の距離で測定される)を持つ柱と種々の長さ(l<sub>g</sub>)のゲストの賢明な選択によりホストフレームワークでのゲスト配向と凝集の規制を可能にする方法で,フレームワーク構造を組織的に制御することができた。l<sub>g</sub>/l<sub>S-S</sub>≦0.9の包接化合物は,柱の長軸に平行に配向したゲストを含んでいる1-Dチャンネルを持つ二分子層構造を示した。しかしながら,l<sub>S-S</sub>に相当するl<sub>g</sub>値を持つゲストは,ゲストと柱が杉綾模様モチーフに配置されるレンガ構築物の形成を促進した。驚くべきことに,ゲストは1-Dチャンネルの垂直制約のため一列縦隊として末端間整列することを強制されるので,より長いゲスト(l<sub>g</sub>=1.25l<sub>S-S</sub>)はそれらのより大きな体積にもかかわらず,二分子層構造物の形成を優先した。ビチオフェンとビフェニルゲスト(l<sub>g</sub><l<sub>S-S</sub>)は特別であり,柱の回転ドア式回転により,ゲストが相互分離される,変わったモチーフを与える二分子層構造が促進された。一般の超分子構築ブロック(GSシート)に基づいて化合物の大きな一群を合成する能力により,2つの単純な分子パラメータ,l<sub>g</sub>とl<sub>S-S</sub>,に基づいた構造的「相図」の構築が可能となり,またそれにより包接化合物をそれらのフレームワーク構造に従って分類でき,また新しいホスト-ゲスト組合せの結晶構造の予測を可能になった。これらの異なる骨格構造と充填構造の影響は,ゲストの吸収と発光スペクトルにおける,メタノール溶液のそれらのスペクトルと比較しての深色移動として明らかにされる。この挙動は,ゲスト-ゲストおよびゲスト-ホスト相互作用と関連づけられ,剛性ホスト枠によりゲスト分子に課せられた構造的な制約と組み合わされた深色移動を再生するab initio TDDFT計算で裏付けられた。