抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ウイルスカプシドは,環境侵襲からゲノムを保護し,宿主細胞にゲノムを送達するために設計された強固な構造である。複雑な二本鎖DNAウイルスに対する発生経路は,原核生物及び真核生物群において一般的に保存され,ウイルスDNAがあらかじめ形成されたプロカプシド殻に挿入されるゲノムパッケージング段階を含む。プロカプシドは,特異な頂点での単一の「入口」構造を含む成熟正二十面体を与えるために,単量体前駆体から自己集合する。入口は,DNAが粒子集合時にプロカプシドに入り,感染時に離脱する孔として働く。バクテリオファージλは,大きな二本鎖DNAウイルスの発生の研究に理想的なモデル系として働く。この文脈内で,λプロカプシド集合経路は比類なく複雑であり,蛋白質架橋及び蛋白質分解成熟事象を伴うことが分かっている。本研究において,λプロカプシド集合に関与するプロテアーゼを同定して特性化し,プロカプシド結合プロテアーゼ二量体に対する構造モデルを提示した。プロカプシドプロテアーゼは,自己蛋白質分解活性を保持し,プロカプシド自己集合に対して必要である内部「足場」蛋白質の分解にとって必要であり,また,入口複合体の蛋白質分解に関与した。得られたデータから,これらの蛋白質分解成熟事象はプロカプシド集合にとって,あるいは構造へのDNAパッケージングにとって必要ではないが,蛋白質分解が粒子集合における及び/又はその後の宿主細胞の感染における後期段階に必須であることを示した。データから,λ様プロテアーゼ及びヘルペスウイルス様プロテアーゼが,配列あるいは構造相同性を殆ど示さない二つの別個のプロテアーゼの折畳みを明らかにしたが,ウイルス発生において同一機能を与えることを示唆した。データからさらに,プロカプシドの集合及び成熟が原核生物及び真核生物ウイルス群に強力に保存されていることを示した。Copyright 2010 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.