抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
エネルギー散逸メカニズムは同調質量ダンパー系にとって,系の質量の移動量を制御可能な範囲に収めることから,欠かすことができない部分である。同調質量ダンパーにとって乾燥摩擦はエネルギー散逸のための自然の源である。しかしながら,摩擦型の同調質量ダンパーと基本構造に質量を付加したものとの間に,質量ダンパーにおいて摩擦力が発揮されなければ差異はない。この欠点を克服するために,本報告では地震を受ける構造物の振動を制御するために,新しい準能動的な摩擦型の多重同調質量ダンパー(SAF-MTMD)を提案した。さまざまな摩擦メカニズムを用いながら,提案したSAF-MTMDは地震時において,そのすべての質量ユニットを任意の強さで活性化させておくことができる。受動的な摩擦型多重同調質量ダンパー(PF-MTMDs)を用いた系と比較すると,SAF-MTMDは特に強度の大きい地震に対して,構造系の地震による挙動を効果的に抑制し,それぞれの質量ユニットの移動量も低減していることを示した。このことは,SAF-MTMDを適用することはPF-MTMDと比較して設置スペースが少なく済むことを示している。本研究ではまた,PF-MTMDが摩擦力が働かないために活性化されないような小さい強さの地震に対してもSAF-MTMDは良い性能を発揮することを示した。Copyright 2010 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.