抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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関東平野西縁丘陵の一つである加治丘陵には飯能層,仏子層,豊岡層が分布する。下部更新統仏子層はシルト層,砂層,礫層およびそれらに挟在するテフラ層からなる。筆者らは仏子層下部を対象に調査を行い,7枚の鍵層テフラを認定した。また,侵食面,層相,堆積構造および含有化石に基づき,下位よりユニット1~ユニット5に区分した。各ユニットの堆積環境は,ユニット1は干潟および沼沢地,ユニット3は河口および干潟,ユニット4は網状河川,ユニット5は調査地西部では扇状地,調査地東部では湿地や沼沢地と考えられる。また,ユニット2は下位よりサブユニット2-a~サブユニット2-dに細分され,堆積環境は次のように移り変わる。すなわち,サブユニット2-aは網状河川および湿地,サブユニット2-bは河口および干潟,ラビンメント面を経て,サブユニット2-cは海進ラグ,そして,サブユニット2-dは浅海である。このように,ユニット2は1回の海水準変動を反映して堆積したもので,これをもたらした海進は飯能層堆積後最初の大規模海進の可能性がある。その年代は,テフラのフィッショントラック年代や他地域との地層対比を検討すると,約2.0Maと考えられる。(著者抄録)