抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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現在のインターネットは主にコンテンツ配信に使われており,1:Nのマルチキャスト通信モデルが求められている。多くのアプリケーションは,上位層でユニキャストを繰り返すことで非効率にマルチキャスト転送を実現しているが,コンテンツ数が大きく増加すると十分な配信能力を提供できないと予想される。一方,ネットワーク層での効率的なマルチキャスト技術として期待されたIPマルチキャストは,広く展開されることなく失敗に終わった。これらの問題を解決し,ネットワーク層でのマルチキャストを実現するために,本稿はステートレスなマルチキャスト転送方法に着目する。従来この方法は,数十ノードからなる小さな配信木しか扱えないと考えられており,注目されていなかった。しかし,我々の緻密な数理解析により,桁違いに大きな配信木を表現できることを明らかにする。この解析結果は,ステートレスマルチキャストの実現性を示すだけでなく,今後のステートレスマルチキャスト研究を評価するための指標となる。さらに興味深いことに,この配信木サイズはハードウェア性能よりもむしろBloomフィルタの特性によって決定されていることを示す。また,配信木サイズを拡大する手法を合わせて提案する。(著者抄録)