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J-GLOBAL ID：201002293827966746   整理番号：10A1754298

質量分析法の限界を超えて-価数が異なる同一質量電荷数比(m/z)イオンの分離-

著者 (2件)： 志岐成友 (産業技術総合研 計測フロンティア研究部門) ,  大久保雅隆 (産業技術総合研 計測フロンティア研究部門)
資料名： ぶんせき
号： 12  ページ： 678-683  発行年： 2010年12月05日 
JST資料番号： S0128B  ISSN： 0386-2178  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 質量分析法はイオンの質量/電荷数比(m/z)を測定する手法であると定義されている。しかし,異なるイオン種が同一のm/zを持つ場合,分離は不可能である。例えば,等核二原子分子が電子衝撃によりイオン化されると,分子の一価イオンの他に,分子が解離した原子の一価イオン,原子や分子の多価イオンも同時に生成される。しかし,分子の二価イオンと原子の一価イオンは全く同じm/zを有しているため,質量分析では分離することができない。イオンをイオン化点から引き離す際には,一価イオンと二価イオンでは運動エネルギーが2倍異なる。ほとんどの質量分析装置の加速電圧は,数10kV以下であり,このような低エネルギー粒子の運動エネルギーを精度よく測定するのに,超伝導トンネル接合(STJ)検出器を用いて実現できた。STJ検出器,STJ検出器に用いる赤外線フィルターとSTJ検出器を備えた質量分析装置による等核二原子分子二価イオンのイオン化断面積測定について解説した。

シソーラス用語： *質量分析 ,  *原子価 ,  *比率 ,  イオン ,  分離 ,  二原子分子 ,  電子衝突 ,  イオン化 ,  多価イオン ,  運動エネルギー ,  電圧 ,  荷電粒子 ,  トンネル接合 ,  超伝導接合 ,  光学フィルタ ,  検出器
準シソーラス用語： 加速電圧 ,  超伝導トンネル接合 ,  *比電荷

分類 (1件)： 質量分析  (CC03013N)

引用文献 (20件)：

• OHKUBO, M. J. Low. Temp. Phys. 2008, 151, 760
• SHIKI, S. Jpn. J. Appl. Phys. 2008, 47, 3682
• SHIKI, S. Nucl. Instrum. Methods in Phys. Res A. 2008, 595, 391
• SHIKI, S. J. Low. Temp. Phys. 2008, 151, 495
• SHIKI, S. J. Mass Spectrom. 2008, 43, 1686

タイトルに関連する用語 (5件)： 質量分析法 ,  限界 ,  価数 ,  質量 ,  イオン