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J-GLOBAL ID：201002293920137504   整理番号：10A0845264

大阪市長原遺跡の畠状遺構における花粉・種実分析に基づく耕地利用評価

Ancient agricultural land-use inferred from pollen and seed analysis at the Nagahara NG02-8 site, Osaka, western Japan

著者 (3件)： 上中央子 (東北大 学術資源研究公開セ 植物園) ,  大庭重信 (大阪市文化財協) ,  宮本真二 (滋賀県琵琶湖博物館)
資料名： 第四紀研究  (Quaternary Research)
巻： 49  号： 4  ページ： 191-200  発行年： 2010年08月01日 
JST資料番号： G0071A  ISSN： 0418-2642  CODEN： DAYKA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 大阪市長原遺跡NG02-8次調査地点で検出された奈良時代の畠状遺構の耕地利用を検討するために,花粉・種実分析を行い,さらに近接の長原遺跡NG03-5次調査地点と瓜破遺跡UR00-8次調査地点の畠状遺構の分析結果の比較を行った。長原遺跡NG02-8次調査地点では,湿潤環境を示す分類群が卓越しており,イネの炭化種子が産出し,イネ属花粉の産出率が高いことから,遺構では水稲耕作が行われた可能性が高い。比較地点の長原遺跡NG03-5次調査地点では,乾燥環境のもとで陸稲が栽培された可能性があり,瓜破遺跡UR00-8次調査地点では,湿潤環境のもとで水稲耕作が行われたと推定した。これらの結果は,遺構における乾湿環境の違いをはじめ,遺跡の立地条件や遺構の形態の違いからも,それぞれ耕地利用の目的が異なっていた可能性があり,畠状遺構が必ずしも畠作を目的としたものとはいえないことを示している。(著者抄録)

シソーラス用語： 大阪府 ,  *遺跡 ,  歴史 ,  *土地利用 ,  花粉分析 ,  *植物化石 ,  農地 ,  農作物 ,  古気候 ,  分析
準シソーラス用語： *遺構 ,  耕地 ,  栽培植物 ,  種実分析 ,  長原遺跡 ,  奈良時代

分類 (2件)： 新生代  (DE03040C) ,  第四紀  (DE02070C)

引用文献 (30件)：

• 趙哲済. 長原遺跡の地層. 長原遺跡発掘調査報告. 2001, XVI, 7-28
• 工楽善通. 水田の考古学. 1991
• 京嶋覚. 水田遺構と古代の長原. 長原・瓜破遺跡発掘調査報告. 1990, II, 294-306
• 南木睦彦. 種実の調査法. 環境考古学マニュアル. 2003, 153-161
• 守田益宗. 仙台市富沢遺跡における埋没水田堆積物の花粉分析学的研究. 日本花粉学会会誌. 1996, 42, 51-56

タイトルに関連する用語 (9件)： 大阪 ,  遺跡 ,  畠 ,  遺構 ,  花粉 ,  種実 ,  分析 ,  耕地 ,  評価