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J-GLOBAL ID：201002293967493805   整理番号：10A1071734

清酒飲用の抗不安作用-マウスの高架式十字迷路試験による評価-

Anxiolytic Effect of Drinking Japanese Sake Assessed by the Elevated Plus-Maze Test in Mice

著者 (4件)： 伊豆英恵 (酒類総合研) ,  山田康枝 (近畿大 工) ,  後藤邦康 (国税庁 熊本国税局) ,  須藤茂俊 (酒類総合研)
資料名： 日本醸造協会誌  (Journal of the Brewing Society of Japan)
巻： 105  号： 10  ページ： 664-671  発行年： 2010年10月15日 
JST資料番号： F0481A  ISSN： 0914-7314  CODEN： NJKYES  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： マウスを用いた高架式十字迷路試験によって,清酒の飲用摂取による抗不安作用を検討した。1)エタノールまたは普通酒を飲用させた場合(エタノール換算1.2g/kg体重を2回投与),対照と比較してオープンアームへの進入回数がそれぞれ2.7倍と3.4倍,滞在時間が3.2倍と3.9倍に増加しており,普通酒もエタノール同様に抗不安作用があり,さらにその作用がエタノールよりも高い傾向にあった。2)普通酒または吟醸酒を飲用させた場合(エタノール換算1.2g/kg体重を2回投与),普通酒と比較して,吟醸酒でオープンアームへの進入回数が1.7倍,滞在時間が1.6倍に増加しており,普通酒よりも吟醸酒の抗不安作用が有意に高いことがわかった。3)吟醸酒に含まれるのとほぼ同程度となるように吟醸酒香気成分であるカプロン酸エチル(10mg/l)または酢酸イソアミル(2mg/l)を普通酒に添加してマウスに飲用させた場合(エタノール換算1.2g/kg体重を2回投与),普通酒と比較してオープンアームへの進入回数がそれぞれ1.5倍と1.4倍,滞在時間がいずれも1.5倍に増加しており,カプロン酸エチルと酢酸イソアミルが抗不安作用を有意に促進することが明らかになった。4)通常,清酒に含まれる濃度範囲では,カプロン酸エチル,酢酸イソアミル,イソアミルアルコールはADHによるエタノール代謝を阻害しないことがわかった。(著者抄録)

シソーラス用語： *清酒 ,  マウス ,  *動物実験 ,  *飲酒 ,  *抗不安作用 ,  試験 ,  吟醸酒 ,  促進 ,  食品成分 ,  脂肪族アルコール
準シソーラス用語： 高架式十字迷路試験 ,  促進作用

分類 (2件)： 清酒  (FK04023G) ,  食品の化学・栄養価  (FJ01020J)

物質索引 (4件)： イソアミルアルコール ,  エタノール ,  カプロン酸エチル ,  酢酸イソアミル

引用文献 (24件)：

• 1) T. Haseba, K. Mashimo, J. Sugimoto, S. Sato, and Y. Ohno: Alcohol. Clin. Exp. Res., 31, 77S–82S(2007)
• 2) S. Kumar, P. Porcu, D. F. Werner, D. B. Matthews, J. L. Diaz–Granados, R. S. Helfand, and A. L. Morrow: Psychopharmacology(Berl), 205, 529–264(2009)
• 3) K. A. Wafford, D. M. Burnett, T. V. Dunwiddie, and R. A. Harris: Science, 249, 291–293(1990)
• 4) H. Aoshima, K. Takeda, Y. Okita, S. J. Hossain, H. Koda, and Y. Kiso: J. Agric. Food Chem., 54, 2514–2519(2006)
• 5) S. J. Hossain, H. Aoshima, H. Koda, and Y. Kiso: J. Agric. Food Chem., 50, 6828–6834(2002)

タイトルに関連する用語 (5件)： 清酒 ,  抗不安作用 ,  マウス ,  高架式十字迷路試験 ,  評価