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J-GLOBAL ID：201002294885872448   整理番号：10A1535559

牧草・飼料作物の栄養科学(5)炭水化物(その3)穀類デンプンの消化特性

著者 (1件)： 阿部亮 (畜産・飼料調)
資料名： 畜産の研究  (Sustainable Livestock Production and Human Welfare)
巻： 64  号： 12  ページ： 1189-1193  発行年： 2010年12月01日 
JST資料番号： G0644A  ISSN： 0009-3874  CODEN： CKNKAJ  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 穀類は,デンプンを多量に含有する。デンプンは鎖状の形態を持ち,直鎖のものをアミロース,枝分かれしたものをアミロペクチンと呼ぶ。非常に高い重合度を持つアミロペクチンは,固い結晶構造を有する。穀類を蒸気過熱あるいはPop処理して結晶構造を破壊すると,どの穀類でも酵素とルーメン液での消化率が大きく向上する。トウモロコシデンプンは,他のデンプンよりもルーメン内での消化速度や消化率が低い。しかし,穀類を日常的に給与されるウシの多くは,小腸内に炭水化物分解酵素を保持しているため,小腸に流れ込むデンプンの消化率はかなり高く,繊維の3倍以上の速度で分解される。ホールクロップサイレージは,エネルギー価の高いデンプンを含むため,飼料価値が高い。最近は,登熟の進んだトウモロコシの消化性を向上させる目的で,破砕処理トウモロコシサイレージの調製が試みられている。

シソーラス用語： *牧草 ,  *飼料作物 ,  *澱粉 ,  *穀類 ,  炭水化物 ,  アミロペクチン ,  ホールクロップサイレージ ,  比率 ,  *消化性 ,  家畜栄養 ,  胃液 ,  消化酵素 ,  アミロース ,  速度 ,  ウシ ,  小腸
準シソーラス用語： ルーメン液 ,  消化率 ,  分解速度

分類 (1件)： 飼料一般  (FD07010W)

引用文献 (11件)：

• 阿部 亮・堀井 聡・亀岡喧一: 畜雌試験場研究報告, 35, 1979.
• 阿部 亮: 酪農家のための飼料特性情報, デーリイジャパン社, 1988.
• 芦田 淳: 栄養化学概論, p49, 養賢堂, 昭和46年.
• Cone, J. W and Marcella Vlot: J. Anim. Physiol. Anim. Nutr.63, 1990.
• Krishnamoorthy, U. K. ら: J. Anim. Physiol. Anim. Nutr.65, 1991.

タイトルに関連する用語 (6件)： 牧草 ,  飼料作物 ,  栄養科学 ,  炭水化物 ,  穀類デンプン ,  消化