抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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木材燃焼煙曝露は呼吸器の悪い結果を伴い,現状の研究の多くは,家庭暖房や料理からの木材燃焼煙に焦点を当てている。本研究では,タスマニア州ロンセストン(Launceston)-そこでは,約30%の家庭が家庭暖房に木材燃焼装置を使用する-における呼吸器症状と屋外の木材燃焼煙の関連を調べた。本生態学的研究は,2004年のタスマニア州縦断健康調査の郵送調査参加者からのデータを調べ,ロンセストン(n =601)における呼吸器症状の流行と,ホバート(hobart)-タスマニア州にあるより大きい市で,木材燃焼煙は非常に少ない-(n =1071)の流行と比較した。多変量ロジスティック回帰モデルを用いて,性・アトピー・アレルギー性疾患の病歴・現在の喫煙状況で調整しながら,関心のある関連を調べた。ロンセストンとホバートにおける症状の流行には有意な差は無かった。2つのサブ集団の分析-既往の慢性的呼吸器病を持つ参加者,並びに,家庭で木材燃焼装置を積極的に使用していると回答した参加者を調べた-も,有意な差を認めなかった。木材燃焼煙の不特定の呼吸器症状への影響は,自動車排気ガスや喫煙等の呼吸器の健康に関する他の重要な決定因子により影が薄くなったのか,或いは,検出するには小さすぎた可能性がある。然しながら,症状の流行に検出可能な差が無いことは,ロンセストンにおける木材燃焼煙排出を減らすための地元政府による規制措置の成功も反映する可能性がある。他の疫学的研究の結果は,大気中の木材燃焼煙曝露と呼吸器への悪影響との間の関連を支持する。本研究に認めた有意な関連の無さを研究するために,オーストラリアの環境における木材燃焼煙曝露の更なる研究-特に,屋内大気質と子供や高齢者集団における健康影響の研究-が必要である。Copyright 2010 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.