抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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経済活動のグローバル化が進展している今日,我が国の枠を超えた農産品の輸出入などその流通もその例外ではない.本論では,USAでのBSE問題の発生により輸入量が激減した牛肉に注目して,宮崎県高千穂町を例として近年の牛肉生産地の成長の実態と持続的発展への課題について検討した.検討の結果,高千穂町では,1990年代後半から牛の飼育頭数が増加している.これには,自治体と農協による努力があった.飼育頭数の増加した地域は,後継者の居る専業層では,20頭以上の増加が認められた.壮年層の居る専業農家では10頭以上である.大規模農家ほど経営耕地が大きい傾向がある.中規模農家では,椎茸や野菜の生産といった複合的な経営形態が多いことがわかった.最近では,子牛相場の下落にもかかわらず,中規模経営牛飼育家では,増頭の意欲が高いことがわかった.また,今後の継続的発展のクリティカルな要因として,子牛相場の下落,兼業機会の減少,規模拡大のための資金不足などがあげられる.