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J-GLOBAL ID：201002298298210748   整理番号：10A1100172

X線分光による白金ナノ粒子表面の構造物性解析

Dynamical Surface Properties of Platinum Nanoparticles Probed by Synchrotron Radiation X-rays

著者 (1件)： 今井英人 (日本電気株式会社 グリーンイノベーション研究所)
資料名： 表面科学  (JSSSJ)
巻： 31  号： 10  ページ： 525-530 (J-STAGE)  発行年： 2010年 
JST資料番号： F0940B  ISSN： 0388-5321  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 白金表面は高い酸素還元能力を有し,燃料電池の酸素極触媒として広く用いられているが,強酸・高電位の過酷な環境において劣化が生じる。本稿ではその対策のために劣化原因である表面酸化に関して,シンクロトロン放射光,XRDおよびXAFSを用いた時間分解構造解析によって原子レベルで白金ナノ粒子実用触媒を解析した結果を紹介した。この手法によって,水の部分酸化による表面吸着種の特定,表面酸化物の構造,あるいは内部の構造変化の観測が可能となり,これまで明らかにされていなかった”place-exchange”による酸化物形成機構を知ることができた。特に大きい原子の移動を伴う白金酸化物のα相⇒β相転移が,高電位における溶出劣化の直接的原因であることを明らかにした。本構造解析法は燃料電池の実作動時の触媒状態をin situリアルタイムで観測する能力があり,実用化に向けた課題の解決に利用されることを期待した。

シソーラス用語： *ナノ粒子 ,  *燃料電池 ,  酸素電極 ,  電極触媒 ,  *触媒劣化 ,  酸化 ,  シンクロトロン放射 ,  *X線回折 ,  *XAFS ,  実時間処理 ,  計測 ,  構造解析 ,  表面構造 ,  電気化学的挙動 ,  相転移
準シソーラス用語： 時間分解法 ,  *白金ナノ粒子 ,  表面酸化

分類 (4件)： 燃料電池  (YB04040V) ,  電気化学反応  (CB07050F) ,  X線回折法  (BK01020I) ,  その他の構造決定法  (BK01070L)

引用文献 (9件)：

• 1) K. Yamamoto, T. Imaoka, W.-J. Chun, O. Enoki, H. Katoh, M. Takenaga and A. Sonoi: Nature Chem. 1, 397 (2009).
• 2) N. Tian, Z. Zhou, S. Sun, Y. Ding and Z. Wang: Science, 316, 732 (2007).
• 3) V.R. Stamenkovic, B.S. Mun, M. Arenz, K.J.J. Mayrhofer, C.A. Lucas, G. Wang, P.N. Ross and N.M. Markovic: Nature Mat. 6, 241 (2007).
• 4) R. Broup, et al.: Chem. Rev. 107, 3904 (2007).
• 5) G. Jerkiewicz: “Interfacial Electrochemistry: Theory, Experiments, and Applications”, ed. by A. Wieckowski (Marcel Dekker, New York, 1999) p. 559.

タイトルに関連する用語 (4件)： X線分光 ,  白金ナノ粒子 ,  構造物性 ,  解析