抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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マグネシウム合金を切削加工して機械部品を製造中に切粉に着火して出火した火災事例を紹介した。本火災は平成20年3月に発生したものであり,1)出火原因,2)調査結果,3)実験状況,4)鑑定結果,5)検討結果を示した。1)では,マグネシウム合金と切削刃により生じた摩擦熱によりマグネシウム合金の表面が着火温度に達して切粉に着火して出火したことを示した。2)では,焼けの状況,切削加工の状況につき詳細に調査して,きれいに切削加工するために回転数を従来の200~300から400回転に上昇させて作業していたことがわかった。3)では,回転数を上昇した場合の温度上昇状況を調べて,切粉の着火を確認した。4)では,このマグネシウム合金の組成分析結果,発火温度(615°C)の確認結果を示した。5)では,実験の結果では今回の火災の状況を完全に再現できなかったが,切れ味の悪い切削刃を使用すると回転数が低くとも着火にいたることがわかり,切削加工に伴う摩擦熱によりマグネシウム合金の表面が着火温度に達して切粉に着火したものと考えられることを示した。これらの結果より,作業条件の見直し,建物構造・設備の見直しなどが必要な事案であることがわかった。