文献
J-GLOBAL ID:201002298722521260   整理番号:10A0838653

シロイヌナズナの生態型間における草食動物誘導性の揮発性テルペンの差異は対立遺伝子の違いと2つのテルペン合成酵素TPS02とTPS03の細胞内標的に依存する

Variation of Herbivore-Induced Volatile Terpenes among Arabidopsis Ecotypes Depends on Allelic Differences and Subcellular Targeting of Two Terpene Synthases, TPS02 and TPS03
著者 (9件):
資料名:
巻: 153  号:ページ: 1293-1310  発行年: 2010年07月 
JST資料番号: C0606A  ISSN: 0032-0889  CODEN: PLPHA  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: アメリカ合衆国 (USA)  言語: 英語 (EN)
抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
植物は昆虫に攻撃を受けると,直接的または間接的に防御に役立つ揮発性物質の混合物を放出する。放出される揮発性物質の自然変異は植物種内で頻繁に起こっており,本研究でその分子機構について研究した。シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)の27系統のロゼット葉を用いて,昆虫による食害によって引き起こされる応答を,ジャスモン酸塩コロナロン処理により模倣し,揮発性物質の違いを調べた。定量的な違いはモノテルペン(E)-β-オシメンとセスキテルペン(E,E)-α-ファルネセン,不規則なホモテルペン4,8,12-トリメチルトリデカテトラ-1,3,7,11-エン,ベンゼノイド化合物メチルサリチル酸の放出に見られた。(E)-β-オシメンをよく放出するWassilewskija(Ws)と微量しか放出しないColumbia(Col-0)の(E)-β-オシメンと(E,E)-α-ファルネセンの相対的な放出量の違いは,2つのよく関連した,直列重複したテルペン合成酵素TPS02とTPS03の対立遺伝子の差異に起因していた。WsのゲノムはTPS02のみ機能的な対立遺伝子を持ち,Col-0では逆にTPS03のみ機能的な対立遺伝子を持っていた。機能的なWsのTPS02遺伝子とCol-0のTPS03遺伝子による組み換え蛋白質はどちらも(E)-β-オシメンと(E,E)-α-ファルネセン合成酵素活性を持っていた。しかし,2つの酵素が,色素体または細胞質どちらの細胞内局在を取るかによって生態型特異的な(E)-β-オシメンと(E,E)-α-ファルネセン放出の差異を生み出されていた。機能的なTPS02とTPS03遺伝子の発現は誘発物や昆虫により葉で誘導され,花組織では恒常的に発現していた。以上の結果より,TPSファミリーの偽遺伝子化と機能的なTPS酵素の細胞内での分画によって,野生植物における揮発性物質放出の多様性や柔軟性が制御されていることが示された。
シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

準シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

分類 (1件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
植物の生化学 

前のページに戻る