抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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土壌浸食は,地域的環境保全を考える場合,特に中国の黄河流域では重大問題である。本研究では,中国のLongliu流域における土地被覆状況と土壌浸食特性の時間的空間的相互作用を,Soil and Water Assessment Tool(SWAT)モデルを用いて評価した。SWATは,RUSLE式を流出アルゴリズムとして使用する物理水文モデルである。土壌浸食と流出土砂の関係の空間時間スケールを考慮して,月と年の時間スケールと流域とサブ流域の空間スケールでシミュレーションした。対応する時間空間正規化植生指標(NDVI)情報をMODISデータから,地域の土地被覆と気候の特徴を統合できるように纏めた。SWATによるシミュレーションは,年間の土壌浸食と流出土砂が類似した空間分布パターンを示すが,月変化は著しく変動することを明らかにした。月の流域の土壌浸食は,殆ど浸食無しから3.92t/haまで変動し,最大月流出土砂量は47,540トンであった。年年シミュレーションは,各サブ流域の空間的差異と対応する植生NDVI値との関係に焦点を合わせた。結果は,このモンスーン気候流域では,NDVIが高い方の植生帶が土砂輸送を妨げるが,同時にかなりの土壌浸食に寄与することを示した。月の流域の土壌浸食と流出土砂の両方がNDVIと相関があり,そのexponential correlation modelの決定係数は,それぞれ,0.446と0.426であった。土壌浸食,並びに,流出土砂と植生NDVIとの関連性は,植生状態が土砂の形成と輸送に著しい影響を及ぼすことを示した。結果は,調査地域の土壌浸食と保全プログラムも作成に利用できる。Copyright 2010 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.