抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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尾瀬湿原植生を保護するため,1966年以降木道以外の地域への立ち入りを禁止すると共に,踏みつけにより荒廃した裸地化地域での復元作業が進められてきた。1985年8月沼尻湿原,白砂湿原,尾瀬ケ原における各実験区において回復状況を調査し,1982年沼尻地域,1983年尾瀬ケ原における復元の状況と比較検討した。自然回復実験区中湿地のNo.107では,正常地植生のヌマガヤ群落とやや近似した群落組成まで回復してきた。湿潤地のNo.104ではイボミズゴケ,キダチミズゴケが侵入し,ほかにコガネギク,イワショウブなどの侵入も見られた。人工回復実験区の中湿地No.3では,スギバミズゴケ,ムラサキミズゴケの増加が目立ち,コケ植被率が1983年の5%から40%に増加した。湿潤地でもほぼ同様に荒廃地は自然植生に近づきつつあった。またヌマガヤ播種地ではヌマガヤが定着したことにより裸地表面の環境が良くなり,モウセンゴケ,キンコウカ,ホロムイスゲなどが侵入定着していた。