抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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LCCMでは,製品のライフサイクルコスト(市場投入後は利益も)を管理する。新製品は生産開始当初から利益をもたらすとは限らない。市場が幼年期にあり自社製品が最先端の場合,直接原価計算を応用した製品別損益計算書のみによる,撤退/継続の意思決定は現実味を欠く。研究開発の最終段階と生産・販売の初期段階の間に,限界利益概念以外の意思決定基準が存在する。損益分岐点をめぐる諸学説を概観した上で,ある新製品のライフサイクルを通じた損益分岐点の態様変化-1)最初の市場投入時期の第3象現における虚のマイナスの損益分岐点,2)売上高線と総費用線が第1・第3象現において平行非交差で無の損益分岐点,3)市場成長による第1象現における虚のプラスの損益分岐点,4)市場成熟による第1象現における実の損益分岐点-を観察した。撤退/継続を分岐する状態を3Dグラフィックスを応用した3D利益図表の概念を導入し,売上高・固定費・変動費の3要素が利益図表上で相互にどう関係するかを解明した。新製品が損益分岐点を形成するまでどの時点で意思決定するかは実務的に謎だが,3次元空間の概念を応用して,平行非交差(虚の無の損益分岐点)の状態が問題とする意思決定点であることを提案した。