文献
J-GLOBAL ID:201102200459032788   整理番号:11A1216253

南極域での海塩粒子-大気中の変質過程と海氷・積雪中の組成分別過程-

Chemistry of sea-salt particles and sea-salt fractionation in Antarctic region
著者 (8件):
資料名:
巻: 54  号: 特集号  ページ: 668-696  発行年: 2010年12月28日 
JST資料番号: Y0367A  ISSN: 0085-7289  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
昭和基地(1997-1998,2003-2006;JARE-38-39,JARE-44-47)とドームふじ基地(1997,JARE-38)で,エアロゾル成分と酸性ガスの連続観測を実施した。海塩粒子濃度の季節変化はいずれの基地でも夏季に極小を示し,冬季に濃度が高くなる変化を示した。冬季に海塩粒子濃度が高いのは,低気圧接近に伴う強風による海塩粒子の発生と長距離輸送に起因しているのだろう。昭和基地では,海塩粒子のほとんどが微小粒子域(Dp:0.2-2.0μm),超微小粒子域(Dp<0.2μm)に分布していた。海塩粒子中のCl-とBr-は不均一反応により損失しやすく,夏季にCl-とBr-の損失が顕著だった。昭和基地で観測されたCl-/Na+とBr-/Na+の各濃度比は,夏季にはそれぞれ約0.5,0まで減少していた。昭和基地では,冬季に海塩粒子はほとんど変質(Cl-ロス)していなかったが,ドームふじ基地では年間を通じて海塩粒子からのCl-損失が確認された。冬季のドームふじ基地では,NO3-とその前駆物質により海塩粒子の変質が進行していた。昭和基地でのガス状の無機塩素化合物(主成分はHCl)と臭素化合物(主成分はHBr)の濃度は,それぞれ0.2-9.4nmol m-3,検出下限以下~1.5nmol m-3だった。海塩組成分別によるSO42-損失は昭和基地だけでなく,内陸のドームふじ基地でも確認された。Mg2+/Na+の濃度比の季節変化は,低温下で濃度比が高くなる傾向を示した。濃度比の値とその温度依存性から,Mirabilite形成以外の海塩組成分別過程(例えばGypsum,Hydrohaliteの形成)も南極沿岸域で起きていることが示唆される。ドームふじ基地と昭和基地でのMg2+/Na+比の季節変化や値が大きく異なっていたことから,内陸部でも積雪表面で海塩組成分別が進行し,風により大気中へ海塩粒子が再飛散している可能性が考えられる。(著者抄録)
シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

準シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

分類 (1件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
放射,大気光学 

前のページに戻る