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J-GLOBAL ID：201102202775332281   整理番号：11A0143586

コイによるアメリカザリガニ捕食が沈水植物群落に及ぼす影響

著者 (2件)： 林紀男 (千葉県中央博物館) ,  稲森隆平 (福島大)
資料名： 水草研究会誌  (Bulletin of Water Plant Society, Japan)
号： 94  ページ： 28-34  発行年： 2010年11月30日 
JST資料番号： L2453A  ISSN： 1348-4761  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 水中に葉を展開する沈水植物は,濁度上昇により光合成が阻害され,環境悪化の影響を受けやすい。千葉県八千代市の印旛沼水系の準用河川高野川,佐倉市の上小竹川の大きな沈水植物群落における水生植物相,水生動物相に関する定期的な調査の結果を報告した。高野川下流部は,ササバモとオオカナダモが繁茂し,大型のコイの生息密度が著しく高く,沈水植物を摂食するアメリカザリガニの生息が極めて低く抑制されていた。コイは沈水植物の芽生えを摂食し,コイの捕食行動により水域の濁度は高まるが,本水域は底質が砂礫のため濁度は上昇しにくく,コイのアメリカザリガニに対する捕食圧が,沈水植物の植生維持に寄与している可能性が示唆された。

シソーラス用語： *コイ ,  *アメリカザリガニ ,  *水生植物 ,  混濁度 ,  千葉県 ,  河川 ,  水生動物 ,  *沈水植物 ,  *捕食行動 ,  *無脊椎動物
準シソーラス用語： 印旛沼水系 ,  河川底質 ,  *濁度

分類 (2件)： 異種生物間相互作用  (EE01050A) ,  環境因子の生物影響一般  (EE04010D)

引用文献 (11件)：

• 浜端悦治, 1996. 沈水植物の特性. 奥田重俊・佐々木寧編, 『河川環境と水辺植物』ソフトサイエンス社, 東京.
• 岩瀬 徹・小倉正一・松平喜美代・村田威夫・笠井貞夫, 1998. 印旛沼周辺の自然観察コースの検討 (2) 小竹川コース. 印旛沼--自然と文化--5: 35-42.
• 笠井貞夫, 1994. 印旛沼の水草の変遷. 印旛沼--自然と文化--1: 31-37.
• 小西英人 (編), 1995. 新さかな大図鑑. 週刊つりサンデー, 大阪.
• 松井 明・佐藤政良, 2006. 水田小排水路における水路構造が水生生物に及ぼす影響. 応用生態工学.9: 191-201.

タイトルに関連する用語 (5件)： コイ ,  アメリカ ,  ザリガニ ,  捕食 ,  植物群落