抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ポリ乳酸の結晶化度の向上に関し,最初,プラスチックの耐熱性についてPP,PLAおよびPSの引張弾性率の温度依存性を調べ,結晶性高分子ではTm付近,非晶性高分子ではTg付近で弾性率が急低下し構造材料としては使用不可になる等を述べ,結晶性高分子におけるTg付近での弾性率の大きな低下を防ぐためには結晶化度を高める必要があり,PLAは結晶化度を高めればPPに匹敵する耐熱性を期待できると述べた.結晶化速度制御における要因として,核数・結晶から成長する速度(線成長速度)をあげ,結晶性高分子の線成長速度はTgと平衡融点の間の温度で最も高い値を示し,Tgおよび平衡融点でゼロになる特性を解説した.次に,文献に見られる様々な核剤を紹介した.等温結晶化過程におけるPLAの球晶組織(図)および球晶半径の時間変化,EGとアジピン酸から得られる低分子量ポリエステル(EG-AA)を用いた線成長速度の結晶化温度依存性(筆者ら)の測定結果を示して解説した.なお,PLA/EG-AAブレンドの形状記憶効果(筆者ら)にも言及した.