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J-GLOBAL ID:201102205775492032   整理番号:11A0111003

髄芽腫はサブタイプによって発生起源が異なる

Subtypes of medulloblastoma have distinct developmental origins
著者 (33件):
資料名:
巻: 468  号: 7327  ページ: 1095-1099  発行年: 2010年12月23日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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髄芽細胞腫には臨床的および分子的に多様な腫瘍サブタイプがあり,小児で最も多く認められる悪性脳腫瘍となっている。これらの腫瘍は小脳内で発生すると考えられており,その約25%はソニックヘッジホッグシグナル伝達系経路の異常活性化後に顆粒細胞前駆細胞(GNPC)から発生する(以下,SHHサブタイプと表記)。ほかの髄芽腫サブタイプに多様性をもたらす病理的過程は明らかになっておらず,このことが非常に必要性の高い新たな治療法開発の際の障害となっている。今回我々は,WNTシグナル伝達経路エフェクターCTNNB1に活性化変異をもつ髄芽腫サブタイプ(以下,WNTサブタイプと表記)は,小脳の外側の脳幹背側細胞から発生することを明らかにした。我々は,ヒトのWNTサブタイプの髄芽腫を特徴付ける遺伝子は,上菱脳唇(URL)および発生中の小脳よりも下菱脳唇(LRL)および胚の脳幹背側での発現が多いことを見いだした。磁気共鳴画像(MRI)および手術時の報告から,ヒトのWNTサブタイプ腫瘍は脳幹背側に浸潤するが,SHHサブタイプ腫瘍は小脳半球内に存在することが示された。Ctnnb1の活性化変異は,小脳の前駆細胞集団にほとんど影響を及ぼさなかったが,異常増殖するZic1+前駆細胞を含む胚脳幹背側の細胞を異常に蓄積させた。これらの病変はすべての変異型成体マウスでも維持された。さらに,Tp53を同時欠失するマウスの15%は,ヒトのWNTサブタイプ髄芽腫と同様の解剖学的形態および遺伝子発現プロファイルを示す髄芽腫を形成した。この結果は,髄芽腫はサブタイプによって細胞の起源が異なることを,我々の知るかぎり世界で初めて示したものである。今回のデータは,髄芽腫のSHHおよびWNTサブタイプ間における著しい分子的・臨床的相異を説明付けるものであり,今後この重要な小児がんを研究および治療するうえで非常に大きな意味をもつ。Copyright Nature Publishing Group 2010
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分類 (2件):
分類
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発癌機序・因子  ,  遺伝的変異 
タイトルに関連する用語 (3件):
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