抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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1。「エクスペリエンス・テクノロジー」とは,顧客経験価値(カスタマー・エクスペリエンス)を高める技術を総称した言葉であり,野村総合研究所(NRI)の造語である。その顧客経験価値とは,顧客が商品やサービスを購入したり使用したりする経験に着目し,その過程において「感情的な価値」を訴求するマーケティングのコンセプトをいう。成熟した市場環境下で他社との差別化を図り,競争優位性を獲得する要素として注目されている。2。顧客経験価値自体もサービスと同じように顧客接点で生まれ,その感情的な価値は顧客の心に蓄積されていき,やがてブランドとして昇華される。従来,顧客経験価値の提供に優れた企業は,対面接客でその価値を生み出していたが,昨今のインターネットの普及によって非対面チャネルであるIT(情報技術)チャネルによる顧客接点が拡大し,さらに「iPhone(アイフォーン)」「iPad(アイパッド)」などの新しいデバイスの普及によって,そのITチャネルの多様化も始まっている。3。つまり,今後,企業が顧客経験価値戦略を実行するに当たっては,多様化するITチャネルをいかにデザインするかが重要なポイントとなる。4。エクスペリエンス・テクノロジーにはユーザーインターフェース,分析・管理系,方法・手法論(エクスペリエンス・デザイン)-の3つの技術がある。また,これからのITチャネルは「顧客を集める」から「顧客に近づける」への戦略転換が重要で,空間的,行動的,心理的に近づけるの3つの方法がある。(著者抄録)