抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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背景:全trans-レチノイン酸(RA)はビタミンA由来の低分子化合物である。RAは動物細胞の核受容体であるレチノイン酸受容体(RAR)との結合により様々な方法で事象を誘導する。RAとその代謝産物は動物組織において見出されている。本論文において,藍藻類細胞において見出した新規RA類似体を報告し,その単離方法を述べ,その光安定性を全trans-RAと比較した。方法:Microcystis aeruginosa及びSpirulina sp.の細胞から新規A類似体を抽出し,高速液体クロマトグラフィーにより分画した。類似体を酵母2ハイブリッドアッセイを用いて分析し,in vitro RAR活性を測定した。液体クロマトグラフィー-質量分析/質量分析を行ってこのRA類似体の化学構造を明らかにした。結果:画分の分析の結果から,新規RA類似体が7-ヒドロキシRAであることを明らかにした。3.5μg(Spirulina sp.細胞の総RARアゴニスト活性の4.5%)の7-ヒドロキシRAからの拾得物は,keto-enol互変異性と共役したcis-trans異性化に起因して,4異性体の混合物であった。その相対的RARアゴニスト活性は,全trans-RAの活性を1.00と定めると,0.49±0.01(n=3)であった。蛍光下で,7-ヒドロキシRA異性体の混合物は全trans-RAよりも安定であった。結論:藍藻類から新規RAR活性化化合物7-ヒドロキシRAを単離した。一般的意義:7-ヒドロキシRAはUV-A下で全trans-RAよりも安定であった。Copyright 2011 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.