抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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3%クエン酸ナトリウム液を用いて様々な精子数濃度の豚の希釈精液を作成し,トーマの血球計算盤で精子数を算定した後,濁度計で透過率を求めた。これにより得られた精子数と透過率から標準曲線を作成し,求めた回帰式により簡易精子数測定プログラムを作成した。これを濁度計のメモリーに組み込んだものを簡易精子数測定器とした。さらに,本プログラムを用い精子数を低濃度範囲,高濃度範囲に分け,それぞれの標準曲線から回帰式を求めることで測定値の精度をあげることを試みた。その結果,低濃度範囲では回帰式y=-0.014x+0.6811,決定係数R
2=0.9538,高濃度範囲では回帰式y=0.0171x+0.0826,決定係数R
2=0.9388とそれぞれ高い相関関係が示された。簡易精子数測定器を用いての精子数測定に最も適した希釈液は,3%クエン酸ナトリウム液であった。また,精液中の精漿濃度の違いが精子数濃度に与える影響はほとんど見られなかった。開発したプログラムを組み込んだ測定器は動物用薬事認可を取得し,製品化されており,生産現場での活用が期待できるものと考える。(著者抄録)