抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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二酸化炭素の地中貯留技術(CCS)は,圧入形態としては従来,大型の圧入施設により集中的に圧入する「大規模集中型CCS」,(以下では集中型CCS)が想定されていた。これに加えて近年,比較的規模の小さい圧入施設を二酸化炭素排出源近傍で分散的に多数配置して圧入貯留を行なう「地域分散型CCS」(以下分散型CCS)が提唱されている。そこで本研究では,分散型CCSにより貯留可能な二酸化炭素の量の推定を行い,分散型CCSの有効性について検討する。本研究における主な結論及び今後の課題は,以下に述べる。1)地下50~400m,400~750m及び50~750mへの貯留を行なった場合の我が国における分散型CCSによる貯留可能性量を推定した。2)分散型CCSでは,溶解トラッピング及び鉱物トラッピングによる長期の炭素固定,隔離が可能である事が示唆された。3)地温勾配の地域差が二酸化炭素の貯留可能量に与える影響は無視できないと考えられる。地温勾配の事前把握が,貯留可能量の推定精度を向上させるためには不可欠である。