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J-GLOBAL ID：201102220202884776   整理番号：11A0810544

亀裂-転位相互作用にもとづく脆性-延性遷移の理解

Mechanism of Brittle-to-ductile Transition Understood by the Interaction between a Crack and Dislocations

著者 (2件)： 東田賢二 (九州大学大学院工学研究院材料工学部門) ,  田中將己
資料名： 鉄と鋼
巻： 97  号： 4  ページ： 195-200 (J-STAGE)  発行年： 2011年 
JST資料番号： F0332A  ISSN： 0021-1575  CODEN： TEHAA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 文献レビュー  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本稿では,金属材料の破壊靭性の研究において,亀裂先端における応力集中の塑性緩和現象の転位論的理解の基礎となる亀裂先端の局部応力遮蔽効果(転位遮蔽効果)について概説し,続いて,この理論を応用した脆性-延性遷移のモデル化,転位速度や結晶粒微細化の脆性-延性遷移挙動に及ぼす影響について概観した。転位遮蔽効果は,引張外力の導入された転位の内部応力場では,亀裂先端に圧縮の応力拡大係数が発生し,この圧縮集中応力場が外力による引張応力集中を緩和(遮蔽)し破壊靭性値を高める現象である。亀裂先端塑性域の形成が転位遮蔽効果と転位移動に律速されるとの考えを組合せて脆性-延性遷移のモデル化をはかった。本モデルにより転位運動という微視的な格子欠陥挙動と巨視的な破壊現象の結びきを転位による応力遮蔽効果にもとづき概説した。

シソーラス用語： *破壊靱性 ,  *金属材料 ,  *亀裂先端 ,  *緩和現象 ,  *破壊力学 ,  *効果 ,  *延性-脆性遷移 ,  応力場 ,  内部応力 ,  転位速度 ,  結晶粒微細化 ,  圧縮応力 ,  応力拡大係数 ,  モデリング ,  *転位【結晶】
準シソーラス用語： *遮蔽効果 ,  *脆性-延性遷移 ,  モデル化

分類 (1件)： 金属材料  (HC04020L)

引用文献 (24件)：

• 1) J.R.Rice and R.Thomson: Phil. Mag., 29 (1974), 73.
• 2) R.Thomson: J. Mater. Sci., 13 (1978), 128.
• 3) J.Weertman, Dislocation Based Fracture Mechanics, World Scientific Pub, Singapore, New Jersey, London, Hong Kong, (1996).
• 4) V.Bulatov, F.F.Abraham, L.Kubin, B.Devincre and S.Yip: Nature, 391 (1998), 669.
• 5) A.E.Carlsson and R.Thomson: Fracture Toughness of Materials: From Atomistics to Continuum Theory ed. by H. Seitz and D. Turnbull, Solid State Physics, Academic Press, New York, USA, 1997, 233.

タイトルに関連する用語 (4件)： 亀裂 ,  転位相互作用 ,  脆性-延性遷移 ,  理解