抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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スナゴケ(Racomitrium japonicum)の乾燥及び高温耐性と乾燥したコケの組織の低伝熱性は,都市環境でのヒートアイランド現象を低減するための屋根や壁面の新しい緑化と断熱の可能性をもたらす。しかし,日本の湿潤な条件下では,コケのパネルが損傷され易い。本研究では,スナゴケ被覆パネルの損傷部分に関係している菌類の特性を判定した。菌類を,形態と内部転写スペーサ(ITS)配列解析から同定し,制御した条件下にR.japonicum(Grimmiaceae)及びこれと関連のない種のコケ(Physcomitrella patens;Funariaceae)に対する病原性を試験した。両方の種のコケに対して,Alternaria alternata,Fusarium avenaceum及びFusarium oxysporumは重度の壊死と枯死をもたらし,一方,Cladospodium oxysporumとEpicoccum nigrumは,より軽度の退色あるいは萎黄病を起こした。コケに対して病原性の菌類は,栽培維管束植物からの菌類病原体との関係が深かった。アンモニウムは,コケの菌類による病変を悪化させた。本研究は,菌類が栽培コケ類に経済的に重大な影響をもたらす病気の原因となり,適切な抑制法が開発されないとコケ被覆パネルの商業的利用を阻害することを示した。大きな面を覆うのに単一種のコケを使用すると,またアンモニウムのような大気中の汚染質があると,菌類による病害を増進させるであろう。Copyright 2011 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.