抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,直動転がり案内を有するリニアモータ駆動テーブル位置決め装置を対象に,3種類の転がり摩擦モデル(小泉モデル,ブラシモデル,レオロジーモデル)を数値シミュレータに実装し,モデルの実機再現性の比較評価を複数の動作条件に対して行った。これにより得た主な知見を次に示した。1)小泉モデルは,モデル構造が最も単純でパラメータ数が少なく(3個),静的な転がり摩擦特性を表現可能であること,しかし,単純なモデル構造のため,領域遷移特性や履歴依存特性を含む動的な転がり摩擦挙動は再現できないこと,2)ブラシモデルは,モデル構造が比較的単純でパラメータ数も少ない(6個)こと,しかし,ブラシの平均たわみ量zのみに依存した非線形ばね特性を示す数式の性質上,小泉モデルと同様に領域遷移特性や履歴依存特性を含む動的な転がり摩擦挙動を再現できないこと,3)レオロジーモデルは今回評価した転がり摩擦モデルの中で,シミュレータとして最も高精度であること,特に,要素モデルを多段化することで転がり摩擦の履歴依存特性を表現可能なことから,動的な摩擦挙動も精度良く再現できること,しかし,モデルパラメータ数は最も多く(本研究では30個),手動によるパラメータ調整は煩わしいこともあることなど。