抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
パワーエレクトロニクス技術の進展に伴い,大量のインバータ駆動モータがハイブリッドカー市場等で生産・運転されている。しかし,インバータから発生する立ち上がりが急峻かつ繰返し周波数の高い「インバータサージ電圧」が回転機や変圧器のコイル絶縁システムに影響を及ぼすことが懸念されている。そこで,本調査専門委員会では,インバータサージ電圧に関する部分放電計測と絶縁技術の動向を明確にするため,過渡サージ電圧解析,部分放電計測法,部分放電特性,絶縁劣化・寿命特性などの基礎的事項から,耐サージ性エナメル線,各種機器におけるインバータサージ絶縁・試験方法などの実用的事項に至るまで,包括的な調査を行った。一方,繰り返しインパルス下での部分放電計測に関するIEC文書(IEC61934TS)が発行されたが,感度校正など技術的に不十分や箇所もあることから見直し作業が行われている。そこで,本調査専門委員会メンバーを中心として,インバータサージ電圧下の部分放電計測に関するラウンドロビンテストを実施した。以上の技術的背景および国際動向に対して,本技術報告では,インバータサージ電圧における部分放電計測およびその周辺分野の現状の技術解説と将来展望について,系統的かつ網羅的にまとめた。本技術報告は,インバータ,モータ,変圧器などの機器・材料の開発を担当している技術者から,放電現象,絶縁材料,計測技術に関する研究者および学生など,多くの読者に役立つものと確信する。(著者抄録)