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J-GLOBAL ID:201102229933974984   整理番号:11A0891192

線虫の寿命に対する食物摂取の影響には,N-アシルエタノールアミンのシグナル伝達が介在する

N-acylethanolamine signalling mediates the effect of diet on lifespan in Caenorhabditis elegans
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巻: 473  号: 7346  ページ: 226-229  発行年: 2011年05月12日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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食餌制限は,酵母,線虫,ショウジョウバエ,齧歯類など多くの生物で,成体の寿命を延ばし,老化が関係する病気の発生を遅らせる強固な手段である。線虫(Caenorhabditis elegans)で行われた食餌制限による寿命延長に必要な遺伝的条件の研究で,栄養素を感知するTOR(target of rapamycin)経路やFoxa転写因子PHA-4など,この過程にかかわる重要な分子がいくつか見つかっている。しかし,食餌制限に対する生物の応答を協調させ,栄養素が限られた状態で恒常性を維持する代謝シグナルについては,ほとんど知られていない。内在性カンナビノイド系は,栄養素の取り込みとエネルギーバランスの調節に関与していることを考えると,このような役割を担う代謝シグナルの有力な候補の1つである。それにもかかわらず,食餌制限や寿命の決定に内在性カンナビノイドシグナル伝達系が直接果たす役割は,ほとんど解明されていない。その一因は,寿命の分析を行いやすいモデル生物に,内在性カンナビノイドシグナル伝達経路が見当たらないためである。N-アシルエタノールアミン(NAE)は脂質由来のシグナル伝達分子で,その中には哺乳類の内在性カンナビノイドであるアラキドノイルエタノールアミドも含まれる。今回我々は線虫のNAEを同定し,食餌制限下ではNAEの量が減少すること,NAEが欠如するだけでPHA-4を必要とする食餌制限機構を介した寿命延長に十分であることを明らかにする。逆に,線虫のNAEであるエイコサペンタノイルエタノールアミドを食餌に補充すると,野生型線虫の食餌制限による寿命延長が阻害されるだけでなく,TOR経路変異体でも寿命の延長が抑制された。このことから,NAEシグナル伝達が老化に役割を果たすことが証明され,NAEが栄養状態と代謝変化とを協調させて最終的に寿命を決定するシグナル分子であることが示される。Copyright Nature Publishing Group 2011
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老化と死 
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