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J-GLOBAL ID：201102230019881348   整理番号：11A0181253

アミノ酸の窒素同位体比を用いた水棲生物の栄養段階の解析

Food chain analysis by nitrogen isotopic composition of amino acids

著者 (5件)： 力石嘉人 (海洋研究開発機構) ,  小川奈々子 (海洋研究開発機構) ,  高野淑識 (海洋研究開発機構) ,  土屋正史 (海洋研究開発機構) ,  大河内直彦 (海洋研究開発機構)
資料名： 地球化学
巻： 44  号： 4  ページ： 233-241  発行年： 2010年12月25日 
JST資料番号： G0754A  ISSN： 0386-4073  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 文献レビュー  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 食物連鎖の状態を突き止めるための,同位体地球化学的方法の有効性を論じた。生態学における食物連鎖網研究の究極的目的の一つは,生態系に生息する動物が何を餌としているかを明らかにすることであり,そのためには,栄養段階の推定が全体像を客観的に理解する有効な手段となる。フェニルアラニンの窒素同位体比が一次生産とほとんど一致しても,自然界の複雑性のために,窒素同位体比から一次生産を明確に特定することは容易ではない。しかし,その情報に加えて,アミノ酸の炭素同位体比を測定できれば,天然の食物連鎖網を詳しくとらえることができるかもしれない。アミノ酸を光学異性レベルで区別した同位体比の情報も,大きな進展をもたらす可能性がある。光学異性体レベルでの同位体測定が一般化されれば,海洋や湖沼の粒子状有機物や堆積物におけるバクテリアの活動や生態系の情報を得られるようになる。

シソーラス用語： 安定同位体 ,  *アミノ酸 ,  *窒素同位体 ,  *水生生物 ,  *食物連鎖 ,  生物生産 ,  *立体異性体
準シソーラス用語： 食物網 ,  栄養段階

分類 (1件)： その他の同位体地球化学  (MC03020J)

引用文献 (44件)：

• ALTABET, M. A. Sedimentary nitrogen isotopic ratio as a recorder for surface ocean nitrate utilization. Global Biogeochemical cycles. 1994, 8, 103-116
• BENDER, D. A. Introduction to Nutrition and Metabolism. 2002
• CABANA, G. Comparison of aquatic food chains using nitrogen isotopes. Proceeding of the National Academy of Sciences of USA. 1996, 93, 10844-10847
• 力石嘉人. ガスクロマトグラフ/同位体比質量分析計による分子レベル安定同位体比分析法. Researches in Organic Geochemistry. 2008, 23, 24, 99-122
• CHIKARAISHI, Y. An improved method for precise determination of carbon isotopic composition of amino acids. Earth, Life, and Isotopes. 2010, 355-366

タイトルに関連する用語 (5件)： アミノ酸 ,  窒素同位体比 ,  水棲生物 ,  栄養段階 ,  解析