抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ハタベカンガレイは,カヤツリグサ科フトイ属に属する多年草で,2004年に記載された種である。本稿では,2004年10月に広島県芸北町八幡高原において広島県内で始めてハタベカンガレイを確認したので報告する。八幡高原は,標高約800mの盆地で,ハタベカンガレイは休耕田脇の水路内に群生していた。採集した個体を人工湿地の流水域で生育させたところ,その特徴である顕著な線形葉および無性芽が確認できたことから,ハタベカンガレイであることが確認できた。さらに,染色体数およびDNA塩基配列情報からも,ハタベカンガレイであることが支持された。証拠標本は,岡山理科大学標本庫に保管されている。ハタベカンガレイは,最近の環境省レッドリスト(環境省自然保護局野性生物課編2007)では絶滅危倶II類とされている。今後は,周辺地域での分布や個体数についての詳細な調査をする必要があると考えられる。