抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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箱根火山では,2001年に,大湧谷付近を中心に地震が多発するとともに,山体がわずかに膨張するような地殻変動が観測されるなど,非常に活発な状態が続いた。本小論では,この群発地震の発生直後から大湧谷北側斜面に新たに出現した噴気孔について,2005年6月から2010年7月まで継続的に観測したガス組成や凝縮水の酸素・水素同位体組成と,それらの時間変化と群発地震との関連について論じた。噴気ガスの組成は,これまで報告されている結果と同様の特徴を示す。硫化水素濃度は時間の経過とともにおおむね増加する傾向を示す。凝縮水の酸素・水素同位体組成は地下水との相互作用が大きいことを示している。群発地震の発生に関連して噴気ガス中のC/S比が増加する傾向が認められ,噴気ガスをモニタリングすることが箱根火山の監視活動や予測に役立つと考えられる。