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J-GLOBAL ID：201102235643067673   整理番号：11A1182553

負の光屈性によるキヅタ匍匐シュートの伸長

Negative Phototropism of the Creeping Shoots in Japanese Ivy, Hedera rhombea.

著者 (4件)： 加藤正吾 (岐阜大 応用生物科学) ,  細井和也 (岐阜大 農) ,  川窪伸光 (岐阜大 応用生物科学) ,  小見山章 (岐阜大 応用生物科学)
資料名： 日本森林学会誌  (Journal of the Japanese Forest Society)
巻： 93  号： 3  ページ： 123-128  発行年： 2011年06月01日 
JST資料番号： F0858A  ISSN： 1349-8509  CODEN： NSGICL  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 付着根型つる植物であるキヅタ(ウコギ科)の匍匐シュートの伸長方向と光環境の関係を実験的に解析した。匍匐シュートに傾度のある光環境条件を与えた場合,10mm以上伸長したすべてのシュートで,キヅタは負の光屈性を示した。また,その負の光屈性は,シュートの先端が水平方向と垂直方向の光強度が均一に低下するような空間をめざして伸長するように生じていた。シュートの伸長量は光量の減少にしたがって低下したが,20μmol/m²/sという弱光環境においても負の光屈性は生じていた。つまり,キヅタの匍匐シュートの負の光屈性は,単なる強光を避ける反応ではなく,三次元空間的な光環境で暗所方向へ伸長する反応であった。この負の光屈性は,つる植物が林床の不均一な光環境下で,支持体として有効な樹木を匍匐シュートによって探索する際に,シュート先端が登攀開始点となる暗い樹木の根元に到達する有効な生態的特性であると考えられる。(著者抄録)

シソーラス用語： *ウコギ科 ,  *シュート【植物器官】 ,  *植物成長 ,  *方向 ,  環境 ,  *屈光性 ,  垂直方向 ,  減少 ,  空間 ,  蔓 ,  支持物 ,  樹木 ,  根 ,  *生態 ,  上昇 ,  *キヅタ ,  *光環境 ,  光強度 ,  三次元空間 ,  水平方向 ,  林床 ,  *植物生理
準シソーラス用語： シュート先端 ,  つる植物 ,  暗所方向 ,  光量減少 ,  根元 ,  支持体探索 ,  弱光環境 ,  伸長方向 ,  伸長量 ,  生態的特性 ,  登はん開始点 ,  付着根型 ,  *匍匐シュート

分類 (1件)： 森林植物学  (FF02020E)

引用文献 (21件)：

• Bessey CE, Bessey EA (1914) Essentials of college botany (8th ed) Henry Holt and Company
• Darwin C (1865) On the movements and habits of climbing plants. J Linnean Soc 9: 1-118
• Darwin C (1880) The power of movement in plants. John Murray
• 原慶太郎 (1986) つる植物に関する生態学的研究. 東北大学大学院理学研究科博士学位論文
• Hart JW (1990) Plant tropisms and other growth movements. Chapman & Hall

タイトルに関連する用語 (3件)： 光屈性 ,  キヅタ ,  シュート