抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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JR東日本は新幹線の運転速度を360km/hに増加させる研究開発プロジェクトに取り組んできた。新幹線の運転速度を増加させた場合,沿線騒音低減の方法が大きな問題として現れてきたが,これは沿線騒音レベルを速度360km/hでさえ既存の新幹線列車の騒音以内に保つ必要があるからである。2種類の高速試験列車を開発した:”FASTECH360S”(新幹線の路線のみ走行)および”FASTECH360Z”(新幹線の路線および新幹線のゲージに変更した在来線の路線の両者を走行)。両列車はパンタグラフ騒音と車両下部由来の騒音を低減するためのいくつかの新しいタイプの装置を特徴としているが,これらの騒音は最高速度275km/hで運転するE2-1000シリーズにおける総合騒音レベルに対して最大の影響を及ぼした。軌道の中心から25mおよび地上1.2mの地点での沿線騒音を測定するための走行試験はFASTECH360列車を用いて実施した。結果は,稼動中の列車(275km/hで走行するE2およびE3シリーズ(連結))と同じ騒音レベルで運転するためには,FASTECH360SおよびFASTECH360Z(連結)ではほぼ330km/hで走行しなければならず,またFASTECH360S(単独)ではほぼ340km/hで走行しなければならないことが示された。目標の360km/hは未だ得られていないけれども,FASTECH360列車に組み込まれた対策が沿線騒音を大きく低減することは確認された。これらの対策は,2011年3月以後東北新幹線路線で運行される次世代の新幹線列車,”E5シリーズ”に使用される。(翻訳著者抄録)