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J-GLOBAL ID：201102239209337765   整理番号：11A0295487

木質バイオマス由来カーボンファイバーの調製と特性化

Fabrication and Characterization of Carbon Fiber Derived from Woody Biomass

著者 (3件)： 吉岡まり子 (京都大学大学院農学研究科森林科学専攻) ,  桂寛文 (旭化成(株)水島製造所) ,  白石信夫 ((株)白石バイオマス)
資料名： 材料  (Journal of the Society of Materials Science, Japan)
巻： 60  号： 1  ページ： 35-40 (J-STAGE)  発行年： 2011年 
JST資料番号： F0385A  ISSN： 0514-5163  CODEN： ZARYA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： バイオマスの内でも木材を出発原料とする高付加価値材料化検討に,木材液化と高付加価値材料化の一事例として炭素繊維の調製を検討した。その結果,常圧下150°Cで,フェノールを媒体とする酸触媒法で木材の液化時には,フェノール-硫酸エステル触媒で,仕込み量や反応時間を制御して,仕込み木粉の略全てを液化できた。液化段階での反応条件,続くノボラック樹脂化する時の,ホルマリン添加量や樹脂化時間を設定して,フェノール化木材樹脂を得た。樹脂化物の熱流動温度よりも40~50°C高い温度で溶融すると,曵糸性が向上し,紡糸が容易になった。液化物の化学構造特性を反映した溶融粘度は曵糸性に決定的に影響していた。木材フェノール液化物中の残存フェノール未処理品からの炭素繊維は多数の微細孔隙が認められ,残存した遊離フェノールをホルムアルデヒドで十分樹脂化し溶融紡糸しそして炭素化するとそれらの微細孔隙は消失した。フェノール液化物のバイオマス度を計算し26~27%であった。フェノールのバイオマス化が工業的に実現すればバイオマス度100%も可能であろう。

シソーラス用語： *木材 ,  *液化 ,  フェノール類 ,  硫酸 ,  *ノボラック ,  *調製 ,  脂肪族アルデヒド ,  *炭化 ,  *炭素繊維 ,  多孔性 ,  溶融紡糸 ,  バイオマス ,  酸触媒反応 ,  条件 ,  粘度 ,  熱流力特性 ,  残留物 ,  工業化
準シソーラス用語： マクロ多孔性 ,  *炭素化 ,  熱流動特性 ,  反応条件 ,  溶融粘度

分類 (4件)： その他の紡糸・製糸  (YM03050G) ,  フェノール系樹脂  (YH07030X) ,  木材化学  (FF05040V) ,  生物燃料及び廃棄物燃料  (LB02020Y)

物質索引 (2件)： フェノール ,  ホルマリン

引用文献 (7件)：

• 1) http://www.mitsubishi-motors.co.jp/publish/mmc/press- release/news/detail1943.html (2009).
• 2) K. Tsuneoka, “The development of phenol-liquefied wood based auto parts”, The annual meeting of Society of Automotive Engineers of Japan, Inc., 101-20095652 (2009).
• 3) N. Shiraishi, Y. Tani, K. Kudo and K. Fukuda, “Progress in practical application of biodegradable plastics”, pp.121-181 (2002) Kogyo Chosakai Publishing Inc.
• 4) N. Tsujimoto, “Wood-Phenol Resin Fiber”, Recent Research on Wood and Wood-based Materials, Current Japanese Materials Research, Elsevier Applied Science, London and New York, Vol.11, pp.169-183 (1993).
• 5) S. Kubo, J. F. Kadla and Y. Uraki, “The present situation and future prospects of the study for lignin carbon fiber”, Wood Industry, Vol.60, No.6, pp.250-255 (2005).

タイトルに関連する用語 (4件)： 木質バイオマス ,  カーボンファイバー ,  調製 ,  特性化