抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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シャネル以前のファッションは,男性の庇護のもとで生きる裕福な女性を対象とした,男性から見て望まれる女性像に合うものであった。第一次世界大戦を契機として女性の社会進出が進み,仕事やスポーツを楽しむ自由で活動的な女性像が生まれたが,シャネルのシンプルで着やすい作品はそのような新しい女性たちに支持された。動きやすく着心地の良い実用的な素材を用い,過剰な色や装飾やシルエットを削り,コーディネートすることによって,知的な女性らしさを表現できるシンプルで装いやすい服。シャネルが提案し続けたファッションは,常に「機能的でエレガント」な,本質的には変わらないものであった。20世紀の新しい女性であったシャネル自身が時代の空気を敏感に感じ取りながら身をもって発信したファッションは,単なるうわべの流行ではなく社会と女性の生き方にマッチした新しいスタイルであったと言えるだろ。