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J-GLOBAL ID:201102241934813097   整理番号:11A1741819

サブサハラ・アフリカにおける土壌肥料学研究の最前線 2.西アフリカ・サヘル地域での砂漠化とその対処技術

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資料名:
巻: 82  号:ページ: 419-427  発行年: 2011年10月05日 
JST資料番号: G0156A  ISSN: 0029-0610  CODEN: NIDHAX  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 文献レビュー  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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サヘル地域は,サハラ砂漠南縁の年平均降水量が200mm~600mmの範囲を指し,(南北約400km,東西4000kmの地域)でる。北部が乾燥,南部が半乾燥に属し,植生景観は主に刺かん木のステップである。サヘル地域はサハラ砂漠の山地・高原とギニア湾岸の高原との間に挟まれた凹地帯(楯状地)を中心に東西に広がっている。この地域には,第四紀の砂層(サンドカバー)が広く分布し,殆どの農耕地はサンドカバー上にみられる。ここの土壌は殆どが,Arenosolsに分類されている。降水量が少ない北部では,遊牧を基調とした牧畜が営まれ,栽培限界(年降水量約300mm)よりも降水量多い南部では,トウジンビエ,モロコシ,ササゲ,ラッカセイが天水のみで栽培されている。土壌肥沃度の維持手段は,村から近い畑(1km以内)では主に家庭ゴミの投入,中程度の距離(1km~2km)ではバルカージュ,遠い畑(2km以上)では休閑である。バルカージュとは,夜間に家畜を畑の中に停泊させ,そこで糞尿を供給するシステムである。サヘル地域では,東からの強風で養分含量が高い表層が吹き飛ばされ,土壌の生産性が落ち,砂漠化していく。1)数十~数百mのスケールでみると,風食で厚さ4~5mmの表層が失われていく。しかし,西側に幅5m以上の草本休閑地があると,飛散した土壌と養分の大部分は,その休閑地で捉えられる。2)数cmのスケールでみると,サヘルの表層では透水性が低いクラスト層の上に,透水性が高いルーズな砂層が乗った構造である。3)衛星画像でみると,風食に対して弱い場所から植生量が相対的に下がり,全体として斑になり,やがて裸地になっていく。この風食に対する従来の対処技術は,1)畝立て,2)収穫後の作物残渣によるマルチング,3)防風林や防風帯の設置である。しかし,上記のような表層土の構造と風食の観察から,以下の「耕地内休閑システム」が有効である。1)耕地内に風食を引き起こす砂嵐(東風)に対して直角に幅5mの休閑帯を複数作る。(休閑帯とは播種と除草行わないと形成される)2)次の雨季に休閑帯を風上(東方向)に動かし,前年に休閑帯であった場所でも耕作をする。3)次は,前の項と同じ作業を繰り返す。以上のシステムでは,風で運ばれる養分を含んだ表層土が休閑地で捕捉され,養分が作物生産に利用できる。
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肥料一般 
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