抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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羊の毛皮の品質や用途を決める際,専門家の手触り評価による風合い判定が重要な評価手段となっていたが,明確な評価指針はなかった。本稿では,主に第1指から第3指の指先を毛に押し込みながら,梳かすような動作により得られる毛の密集さに関する感覚である「毛込み感」に焦点を当て,官能検査の結果と機械的測定値との関係を定量的に評価するための指標の特定を検討した。そのために3次元の直交軸マニピュレータと球形接触子を先端に取り付けた3軸力覚センサで構成される3次元接触感評価システムを作製した。これにより毛をかき分ける際の表面摩擦係数の変動から平均摩擦係数(MIU)と平均偏差(MMD)を測定し,測定値と「毛込み感」との関係を相関分析,重回帰分析した。その結果,特にMIUは「毛込み感」を定量的に評価するのに非常に有効であった。接触子の工夫により,ムートン特有の弾力感や毛さばき感など,厚みのある繊維製品の評価システムとしても期待できた。