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J-GLOBAL ID：201102248738166088   整理番号：11A0130055

新たに開発した小型ホルムアルデヒドモニタリング装置を用いた室内空気モニタリング

著者 (2件)： 丸尾容子 (NTT 環境エネルギー研) ,  中村二朗 (NTT 環境エネルギー研)
資料名： 室内環境  (Indoor Environment)
巻： 13  号： 2  ページ： 163-172  発行年： 2010年12月01日 
JST資料番号： L4020B  ISSN： 1882-0395  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 小型のホルムアルデヒドモニタリング装置を開発し,室内空気のモニタリングを行った。既に開発しているホルムアルデヒド検知素子において,β-ジケトンがホルムアルデヒドと反応して生成する黄色のルチジン誘導体はβ-ジケトンとして1-フェニル-1,3-ブタンジオンを用いた場合,多孔質ガラス中のみで安定である。そこで検知素子のルチジン誘導体による着色の差分を一定時間毎に計測し,平均ホルムアルデヒド濃度に換算出来る装置を作製した。装置は光源としてLED,検出器としてフォトダイオードを含み,10cm×10cm×4cmの小型サイズであるため住居内の任意の場所への設置が可能であった。また室内空気への暴露時には吸引ポンプを用いないため閉空間でのモニタリングが可能であった。ホルムアルデヒドの検出下限値は1時間暴露で5ppbであった。出力値が測定濃度の90%に達するのに要する時間は1時間以内であることが見積もられた。この装置を住空間に設置してホルムアルデヒド濃度の変化を1時間毎にモニタリングしたところ,家具を設置した住環境では高濃度状態が測定され,また換気を行っても再びの部屋の密閉により数時間で高濃度状態に再び戻ることが測定された。開発した装置は小型で使用方法が簡単なため,複数の家庭でホルムアルデヒド濃度の連続測定に成功した。(著者抄録)

シソーラス用語： *室内空気汚染 ,  大気汚染物質 ,  *脂肪族アルデヒド ,  監視装置 ,  *大気質試験 ,  計測 ,  濃度測定 ,  検出器 ,  ガラス ,  ジケトン ,  光学素子 ,  フォトダイオード ,  光吸収 ,  度 ,  空気監視 ,  芳香族ケトン ,  吸光度
準シソーラス用語： パッシブ測定法 ,  *モニタリング装置 ,  室内空気汚染物質 ,  多孔質ガラス

分類 (2件)： 大気質調査測定一般  (SB03040I) ,  その他の汚染原因物質  (SB05040W)

物質索引 (2件)： 1-フェニル-1,3-ブタンジオン ,  ホルムアルデヒド

引用文献 (13件)：

• WHO: Air guidelines for Europe, WHO-regional publications, ES No.23(1987).
• IARC: IARC monographs on the evaluation of carcinogenic risks to humans, vol 88, formaldehyde, 2-butoxyethanol and 1-tert-butoxypropan-2-ol, WHO Press. Geneva (2006).
• 東恵美子, 中島孝江, 大山正幸他: パッシブサンプラーを使用した個人と屋外のホルムアルデヒド濃度測定, 第35回建築物環境衛生管理全国大会 (2008).http://www.iph.pref.osaka.jp/kishiwada/syoroku.pdf
• 例えばhttp://www.osakaesco.jp/fair/2010/presen/cosmos2010.pdf
• Suzuki Y., Nakano N. and Suzuki K.: Portable sick house syndrome gas monitoring system based on novel colorimetric reagents for the highly selective and sensitive detection of formaldehyde, Environmental Science and Technology, 37, 5695-5700(2003).

タイトルに関連する用語 (5件)： 開発 ,  ホルムアルデヒド ,  モニタリング装置 ,  室内空気 ,  モニタリング