文献

J-GLOBAL ID：201102250904134429   整理番号：11A1591217

短期の食物欠乏期間中の胎仔脳の胎盤による保護

Placental protection of the fetal brain during short-term food deprivation

著者 (2件)： BROAD Kevin D. (Univ. Cambridge, Cambridge, GBR) ,  KEVERNE Eric B. (Univ. Cambridge, Cambridge, GBR)
資料名： Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America  (Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)
巻： 108  号： 37  ページ： 15237-15241  発行年： 2011年09月13日 
JST資料番号： D0387A  ISSN： 0027-8424  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： アメリカ合衆国 (USA)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 胎仔の遺伝子は,胎盤から発現されるホルモンを含む胎盤の発生を制御することによる視床下部の制御を介して,母体の生理と行動を制御する。我々は,このような胎盤の発生を制御する胎仔の遺伝子は胎児の視床下部の発生をも制御していることを明らかにした。これらの遺伝子はマウスの胎生12日と13日にかけて共同発現する。この現象は母系インプリント遺伝子であるPeg3によって制御され,Peg3はこの時期の母体の視床下部と胎盤でも発現している。このような母胎間のゲノムリンケージは24時間の食物欠乏によりおそらく胎盤での発現の減少を契機に破綻し,このときPeg3の胎盤における発現も減少する。このような食物欠乏におけるPeg3発現の現象は視床下部では起こらず,むしろ増加する。これは,急な食物欠乏が脳の発生に与える影響を最小限にするために,胎盤の発生を犠牲にするような進化の結果と考えられる。

シソーラス用語： *胎盤 ,  視床下部 ,  胎児 ,  遺伝子 ,  *欠乏 ,  遺伝子発現 ,  相互作用 ,  *保護作用 ,  薬理作用 ,  胚発生 ,  食作用 ,  オートファジー
準シソーラス用語： インプリンティング遺伝子 ,  *食物欠乏 ,  Peg3 ,  母子相互作用 ,  *脳保護作用 ,  自食作用

分類 (1件)： 生殖器官  (EJ15020P)

タイトルに関連する用語 (4件)： 短期 ,  食物欠乏 ,  胎仔脳 ,  胎盤