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J-GLOBAL ID:201102252780962789   整理番号:11A1157872

がん遺伝子に誘導されたNrf2の転写はROSの無毒化と腫瘍発生を促進する

Oncogene-induced Nrf2 transcription promotes ROS detoxification and tumorigenesis
著者 (20件):
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巻: 475  号: 7354  ページ: 106-109  発行年: 2011年07月07日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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活性酸素分子種(ROS)は突然変異誘発性であり,このため発がんを促進する可能性がある。通常,ROSのレベルは,細胞のストレッサーに反応し,転写因子Nrf2(Nfe2l2とも言う)とその抑制因子Keap1によって主に調節されている誘導型抗酸化プログラムによって厳密に制御されている。Nrf2の急性型の生理的調節とは対照的に,腫瘍ではNrf2の基礎的活性化レベルが上昇している証拠がある。実際に,Nrf2-Keap1相互作用を阻害して,Nrf2の安定化とNrf2標的遺伝子の持続的転写の増加を起こすような体細胞変異が最近見つかり,ROS無毒化の増大や付加的なNrf2機能が実はがん発生に促進的である可能性が示唆されている。本研究では内因性の発がん性対立遺伝子Kras,Braf,Mycの発現によってマウス初代培養細胞でのROS代謝について調べ,ROSが,これらがん遺伝子により活発に抑制されることを見いだした。K-RasG12D,B-RafV619E,MycERT2はそれぞれ,Nrf2の転写を促進して基礎的レベルのNrf2抗酸化プロラグラムを安定的に上昇させ,これによって細胞内ROSを低下させて細胞内環境をより還元的なものにする。がん遺伝子によって指定されたNrf2の発現増加は,Nrf2抗酸化プログラム活性化の新しい機序であり,このことはK-RasG12DやB-RafV619Eを発現しているマウスの初代培養細胞や組織,並びにヒト膵がんで明らかであった。さらに,Nrf2経路の遺伝子をターゲッティングすると,in vivoでのK-RasG12D誘発性増殖や発がんを阻害する。したがって,Nrf2による抗酸化並びに細胞無毒化プログラムは,これまで見過ごされてきた発がん促進因子である。Copyright Nature Publishing Group 2011
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分類 (2件):
分類
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遺伝子発現  ,  発癌機序・因子 

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