抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本調査の目的は,北海道武佐岳地域における地熱発電所計画のために必要な立地環境調査を実施するとともに,未解明となっている透水性構造と高温域の広がり,貯留層の性状を調査し地熱資源の開発可能量を把握して,地熱発電計画立案を行うことである。断裂系の位置,形状等を目的として,電磁法探査,弾性波探査,地表地質調査を,またデータベースの構築,AE観測地点の選定作業及び環境調査を行った。主要断層である武佐岳ーシタバヌフリ山断層等の位置・形状を再評価し,地熱系概念モデルを作成した。武佐岳ーシタバヌフリ山断層系列の断裂は,西傾斜の逆断層であることが明確になった。これら断裂系の東側ブロックの深部は異常高圧で浸透性が低い。一方,西側ブロックでは温泉湧出や油徴という地表徴候が見られるとともに,知床半島中軸に沿って火山体が分布することから地熱貯留層の発達が期待される。熱源については,武佐岳から尖峰の地下深部に推定される。従って,掘削ターゲットは,武佐岳ーシタバヌフリ山断層系の主断層とその西側ブロック及び開口性が示唆されたウラップ川断層の上流部の高温域に考えられる。