抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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食卓は,単なる食事のための場ではなく,コミュニケーションのための場としても非常に重要な役割をもつ。近年,情報メディアを食卓に持ち込む試みが多数なされつつあるが,それによって食卓における共食者コミュニケーションを促進することを主な目的とする試みは見当たらない。本論文では,筆者らのこれまでのインフォーマルコミュニケーション支援メディアに関する研究から得られた知見に基づき,複数の人々が持ち寄った写真等の情報を話題の種とする食卓コミュニケーション支援メディアの機能要件について検討した。その結果,写真等の情報を閲覧するための情報メディアと会話の話題とするための情報メディアとは全く似て非なるものであり,両者に求められる機能要件は大きく異なることが明らかとなった。具体的には,情報を会話の話題とするための情報メディアには,低い操作性や低い一覧性など,一般的には好ましくないとされる機能特性が要件となることを示す。(著者抄録)